わすれっぽいきみえ

みらいのじぶんにやさしくしてやる

舞台版『ショーシャンクの空に』観てきた

昨日(11/3)に舞台版『ショーシャンクの空に』を観てきた。 詳しくはこちら→http://shawshank-stage.jp

場所はサンシャイン劇場で、舞台鑑賞は初めてだった。(高校か中学かで文化に触れましょうっていう名目で鑑賞したかもしれないけど覚えてない)

きっかけはたまたまネットサーフィンしてたときに目に入ったから。なに調べてたかも覚えてないんだが、東京に来たらまず『舞台とライブ観に行こう』と決めていたので、もう即行くことにした。大阪や京都でも舞台・ライブやってるから観に行けたんだけど、何となく気が向かなくて行ったことがなかった。

ショーシャンクの空に』は一番好きな映画で、まあ映画と比べる、原作と比べることで良い思いをしたことないけども、どんな舞台を観に行ったら良いのか分からなかったから、ちょっとは知ってる内容のものだったらハードル低くていいかもと思った。会社の同期に演劇を経験したことのある人もいて「どんなのから見るといい?」と聞いてみたら「いやー、好みあるし、とりあえず行ったことないなら大きめの舞台から観に行ってみたらいいんじゃないかな」とも言われたし。この舞台は色んな企業が主催してて結構大きい。

以下ネタバレ含みます。今も公演中なので、これから観る人に配慮して本当に大事なところは伏せますが。

映画と舞台の違い

  • まずレッドは映画版では小説を書いてない。レッドの回想として話が進む点は映画と舞台で同じだが、ナレーションはレッド自身。舞台版はリタ・ヘイワースマリリン・モンローにことの顛末を語らせる形式でレッドが小説を書いてる。ああこういう風にアレンジするんだ、と思って面白かった。
  • あとブルックスの最後や部屋に書き残した言葉が違う。あー、何て書いてたかちゃんと覚えてれば良かった!でも「BROOKS WAS HERE(ブルックス、ここに在りき)」って舞台でどう伝えるよ?って感じではあるから仕方ないかも。
  • ハドリーと所長の結末も違う。所長の結末については映画の方が胸がすっとする気がする。ハドリーはお咎めがあったかどうかすら分からんかったし。まあちょっとハドリーがコメディアンっぽくなってたのは面白かった。全体的にオーバーリアクションだったけど、舞台だとあのくらいしないと見えないしなと思った。
  • トミーに似た万引きを働く少年は舞台オリジナル。でも彼の存在をきっかけにレッドが救われるのはいいシナリオだった。トミーの結末は何か救われるようで救われない気がした。映画より優しいようでいて優しくないというか。

舞台版の良かったところ

  • まずこれはこの舞台に限った話じゃないけどライブ感が良かった。今ここでやってる感じ。俳優さんたちがちょこちょこ噛んでしまったり、あっ一瞬度忘れしたかな?っていう感じ。私は映画ばっかり観る人なので、そういうのがとても新鮮に感じて、なるほどこれが舞台かって思った。
  • この日、舞台の最中に小さな、だけど少し長めの地震が来たりしたが俳優さんたちはそのまま演じ続けてたりするのもすごいと思った。プロなら当たり前なんだろうけどほほぅって感じた。
  • 私は映画館では静かに観たい人でポップコーンも食べたくないし、笑えるところ、怖いところであまりリアクションを取りたくないのだけど、舞台は俳優さんたちもこちらの反応を確かめながら演じてるわけで(ここ笑うところですよー)という言葉にならない空気が伝わったりして、お客さんが動くのが面白かった。
  • この舞台の終盤で主人公のアンディが客席の間を縫っていく場面も映画ではあり得ない。何かスクリーンから飛び出した感じだった。私の席は客席全体の真ん中辺りだったから、前の他のお客さんもよく見える位置だった。そこからアンディを追いかけようと観客が一生懸命振り返ったりするのが見えて、そうか、こんな風に会場内全体が舞台になるのかと思って興味深かった。ここが作品で一番大事なところでもあるから、いくらでも客席に行けばいいわけじゃないし、あのシーンで使うのは効果的だったと思う。
  • また独房とかの表現とか面白かった。映画ならCG使うこともできるけど、舞台はそういうことが出来ないから装置を使って巧みに表現してた。あれ舞台を見慣れてる人には当たり前なのだろうか?CGが簡単だとは思わないけど、舞台のああいう仕掛けは楽しい。
  • 俳優さんたちの演技が全体的に良かった。特にレッド役の益岡徹さんの演技が良かった。モーガン・フリーマンがやった役なので適当な感じではとても出来ない役なんだけど、"益岡さんの"レッドなんだな、と納得した。どの俳優さんもその人が演じるその人の役に徹してるところがあって、映画のあの人ですよ、みたいなことをしてないから良かったのかもしれない。ハドレー、少年の兄、原始人(笑)など多数の役をこなしていた筒井俊作さんも良かった。あの人はテレビや映画には出てたりしてるのかな。面白い人だった。

最後に

個人的にはアンディが客席に下りながら自分の服を脱いでるところを見て、中学時代に友人が「藤原竜也の『身毒丸』の舞台観に行くの。左側の○列目に座ると目の前で藤原竜也が脱ぐのよ!!キャァァァアア!!!」ってすごい興奮して話され引いたことを思い出した。(最後がこれかよ!) まあ、この舞台、男性の裸は観れますよ。流石に全裸ではないですが。一言忠告しておくと、その目的はだいぶ不純だと思います。

というわけで初舞台鑑賞とても楽しかった。何かいっぱい他の舞台のチラシももらえたので観に行けたらいいなーって思った。

ショーシャンクの空に [Blu-ray]

ショーシャンクの空に [Blu-ray]

ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)

ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)